『「うつ」とよりそう仕事術』を書かせていただいてから、もうすぐ一年。

by Kazumoto on 12/19/2012
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昨年の12月21日に拙著『「うつ」とよりそう仕事術 (Nanaブックス)』が発売されました。

一年が経っても本当に本当に有難いことに、「読みましたよ〜」とSNS等で声をかけていただけることもあります。ものすごく僅かながらでも、誰かのお役に立てることができたのであれば、これはやっぱり素直に嬉しいことです。

ちなみに、これらのコメントはEvernoteに入れて大切に保管させていただいており、凹んだ時にコッソリ読んで自分を奮起させる起爆剤とさせていただいたりしております。

また、毎月刊行される本の冊数というのは膨大なものですから、必然、書店に並ぶ期間というのもそれに伴って短いものですが、一年が経って尚、棚差しになっている拙著を見かける度に、本当に有難いなぁとつくづく思います。本当に有難うございます。

さらに、全然告知していませんでしたが、紀伊國屋書店さんのkinoppyで扱っていただいていたり、AmazonのKindle版といった電子書籍版も刊行されておりますので、こちらもどうぞひとつ、宜しくお願いいたします。

そんな中、感じていること、思うことを続きで。

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この一年、当事者ではあるもののこの病気を取り巻く環境を引きで見たかったので、うつ病に関する記事や回復をサポートする団体やサービスが発する情報などを大量に読みつつも、特に言及しないようにしてきました。

まだ、まったくまとめられていないのですが、ザックリと思うのは、本当にいろいろな記事があり、様々なサービスやツールが出されていますが、それらが出れば出るほど、「そんな奴らにリソースを費やすなんて無駄だ」とか、「うつ病なんてなる奴が悪い」とか「いいよね、休めて」とか言う心ない声も増幅されてしまっているように感じています。

それはこの病気に限らずどの社会問題もそうなのかもしれません。例えば原発や拉致問題なども、マスコミが取り上げれば取り上げるほど、当事者ではない人は「もういい加減、この話題はいいんじゃない?」などと思ってしまったりするのと、同じような感じなのでしょう。

うつ病に限らず、メンタルに関する病というものの認知度は上がってきているにも関わらず、復職したいけれど、会社側から阻止されてしまっていたり、社内規程にある休職期間ギリギリになってしまって無理して復職したけれど、上手くいかなかったり、退職を言い渡されてしまったりという方がいらっしゃる事実が、そうしたことの現れのように感じています。

そして、こうした切実な内容をブログ記事にされている方がいらっしゃって、読む度、本当に色々考えさせられますし、どれほどお辛いことかと思います。中には「訴えたら勝てるんじゃない?」と思うくらい、かなり横暴なことを会社側から言われ提示され苦しんでおられる方もいらっしゃいます。

病だけでもキツイのに、更にそれ以外のものから、キツイ状況に追い込まれた時、知人や友人、もしくはブログなどで会社に対する恨みつらみや憤りをぶちまけたくなる気持ちは痛いほどわかります。私もTwitterなどでブツブツぶちまけていることもありますから。

しかし、ちょっと危惧するのは、どれだけコチラが正論を言おうと、正義があろうと、会社や社会の側が歩み寄ってきてくれることというのは、滅多にあるものではないですから、言えば言うほど、どうしようもないツライ事実を反復確認してしまい、より自分を追い詰めちゃうことにならないかということです。

もう一つ危惧するのは、こういう時に周りを見てみると、隣の芝生が本当に青々して見えるもので、夢を追えとか、ずっとやりたかったことをやれとか、そういう甘く魅力的な謳い文句にフラフラ~っと行ってしまいたくなるものだという点です。

私はこれはちょっと思いとどまった方が良いのではないかと思っています。なぜなら、実際に、なら自分もと、今の自分を育んでくれた環境やら休職期間を支えてくれた人たちに対する恩を見なかったことにして、こういう方向に飛び込んでしまって、上手く言った人の話しというのはほとんど見かけないからです。これは、どんな高名な方のセミナーを受けたりして色々な情報を身につけてみても、労せずうまくいくわけは絶対にないということと、喧伝されているような甘美なことが必ず待っているという保証はやっぱり無いのだということの現れではないかと思うのです。

無論、中には先述したとおり、どう考えても横暴なことをしてくる会社というのはありますから、一概には言えないことだとは思いますが、大抵の人にとっては、キツイから飛び出すという選択肢は先送りした方が良いのではないかと思います。言葉が適当ではないかもしれませんが、自分が上手くいかないのを他人のせいにして上手く行った、という人は聞いたことがありませんし、そんなふうに感じてしまうのも、気持ちが落ち込んでいることが影響していたり、本当により良い将来に繋がる選択と言える物なのか、崖っぷちの時に判断するのは難しいのではないかと思ったりもしています。

そうは言うけど、でも、現実はキツイし、状況は良くないし、お金がなかったりといった具合に追い詰められているのは事実だし、ただ黙って耐えればいいとでも言う気か?そういうならどうしたら良いか代案を示せよ!と言われてしまうと困ってしまいます。そんなミラクルな解決案を持っているわけではありません。しかし、私は、差し当たり、自分の居場所を死守することと、グラグラする足元をシッカリ固めることに専念する方が良いのではないかと思っています。

薬を処方されているのであれば、決められた時間にキッチリ飲むとか、朝が一番調子が悪いのであれば、どれだけ時間を経過させれば調子が良くなるのかを測って逆算してみたらどうかとか、いろんな対策や工夫は考えられるのではないかと思うのです。

このブログに書いていることにせよ、拙著に書いたことにせよ、あくまでも私の工夫ですから、iPhoneアプリの使い方みたいな記事とは違って、同じ事をしても同じような結果・効果が得られるとは限りません。そのことでお叱りをいただくこともあるのですが、キツイ時に何とかする工夫を編み出すキッカケにしていただければ、もしくは踏み台にして、オリジナルの工夫に昇華してもらえれば良いと思って書いています。セミナーをされる方のようにハッキリと明言して提示できればよいのですが、残念ながら、私にはそれはできません。なんとも煮え切らない漠然としたことしか書けず、申し訳ないのですが。

個人的には、メンタルに関する病を取り巻く環境はあんまり良くなっているとは言い難い状況だと思っています。いっそのこと飛び出して一気に一発逆転を狙いたい気持ちもわかります。が、それはやっぱりものすごくリスキーだと私は思います。

地味だし、キツイですけれど、自分なりの予防したり、心を守ったり、ぐらつく気持ちを立てなおしたりする工夫を編み出していくのが、言い方は変ですが、一番安全確実な回復へと続く道なのではないでしょうか。

というわけで、そうそう都合よく工夫が編み出せるわけではないので、とてもコンスタントにとはいきませんが、これからも私なりの工夫についてはポツポツと書いていきたいと思っていますので、拙著ともども、このブログもどうぞ宜しくお願いしますm(_ _)m

Kindle版はコチラ!

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