【応援!本レビュー!】ひとりで仕事はできないからこそ参考にしたい。『あのプロジェクトチームはなぜ、いつも早く帰れるのか?』中島紳 著

by Kazumoto on 03/31/2014
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Moyori仕事をしていると事あるごとに思うのです。「仕事って一人じゃできないよなぁ」って。同じ部(課)の人との協力は必要ですし、他部の協力も無くては仕事は進められません。同じ会社の人だけではもちろんありません。協力会社の人との連携も必要です。仕事を成し遂げるためには実に多くの人の協力・連携・助けが必要です。

しかし…大勢の協力が必要なのは重々承知しているのですが、複数の人が介在するからこそ起こる問題というのもやはりあるものです。

Bさんの仕事は終わっていないので、全体の進行が止まってしまったといったは良くありがちですし、Cさんの返答がないからこちらの作業が進められないなんてことも日常茶飯事です。間に合うと踏んでいた納期ギリギリに大事なところを任せた人から「間に合いません!」と連絡が入る…なんてことも(考えたくはありませんが)あります。こうなると炎上まっしぐらです…(書いてるだけで胃が痛くなってきた…(´・ω・`))

本書は、「住宅団地の開発等に係る造成設計」を本業とされているーもっとザックリ言えば新しい街を一から作るお仕事をされておられるー著者が、その現場で悪戦苦闘しつつ、何とか仕事を成し遂げるために試行錯誤してきた「他人と協力して仕事を成し遂げる工夫」が「その工夫に至った経緯」が「その工夫を支える考え方」が満載の一冊です。

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本書の章立ては以下のとおり。

  • 第一章:
    タスク管理に出会う前に何をストレスと感じていたか、そしてタスク管理を始めたきっかけ
  • 第二章:
    タスク管理の必要性と、GTDという仕事術の紹介、またなぜGTDがストレスフリーに繋がるのか
  • 第三章:
    私が日常的に行っているタスク管理の実践方法(どうやって仕事の見通しを立てているか)
  • 第四章:
    個人レベルではなくチームとしてのタスク管理と具体的な実践方法
  • 第五章:
    仕事の炎上を防ぐための方法と、炎上した際の対処方法
  • 章立てだけを見ると、タスク管理を扱った書籍を数多く読んでおられる方には第一章〜第三章は特段目新しいこともないように思われるかもしれません。GTDはもう何度も読んだよなぁなんて思われるかもしれません。確かにGTDについての記述に多くのページが割かれています。しかし単なる解説というわけではないのです。

    確かに本書最大の読ませ場は第四章であることは間違いありません。しかし、一足飛びに第四章だけを読んでも「??」と思うことでしょう。それは、著者自身が、自身を助けるために、自身のストレスを何とかするためにやってきた数々の工夫の延長線上に、今の著者のチームで行っているタスク管理がある為です。

    私にはチーム運営をする中で、「Todoリストをチーム全員で共有しよう!」とやってみても、どうも上手くいかなかったという経験があったのですが、本書を読んで、タスク管理をチームレベルで行うためには中心にいる人の考え方がブレることなくシッカリしている必要があり、それを共有することが必須なのだと、当時の私はそこまでシッカリした考え方を有していなかったから失敗したのだと心底納得できました。

    タスク管理をチームに浸透させる為に、著者がまず、個人レベルで必死に考え尽くし確固たる手法・考え方が確立されていたからこそ、今、著者のチームに応用できているのだと想います。だからこそ、第一章から第三章までの「その工夫に至った経緯」と「その工夫を支える考え方」を、読者とも共有する意味合いで必要になってきます。「どこかで読んだことあるなぁ」で読み飛ばしてしまっては、本書の工夫の肝をも読み飛ばしてしまうことになってしまうかもしれません。

    そして、本書最大の読ませ場である、第四章。

    ◆チームレベルで見通しを立てるための工夫
    ◆作業を見える化して問題となりそうな芽のうちに摘み取る工夫
    ◆チーム全員で仕事の全量を共有する工夫
    ◆適切なコミュニケーションツールの使い分け基準 などなど。

    著者が遭遇してきた数々の事例を取り上げ、実に具体的にーやったことはこれっぽっちも無いお仕事の事例なのですが、何故か我が身に降りかかってきた出来事のように感じられるくらい具体的にー説明していきます。(素敵な?挿絵の効果が絶大なのかも…(笑))

    ただ読み進めながらこんな疑問がよぎるかもしれません。

    「著者の会社のチームの人は楽になったかもしれないけど、仕事を依頼された方はどう思ってるんだろう?」って。

    本書は何と!著者が仕事をお願いした協力会社の方にもインタビューを行い、仕事をお願いされた側の視点も盛り込まれています。このインタビューを読むと、決して著者のひとりよがり、自己満足をチームに押し付けているわけではないということが、良くわかります。

    本書の工夫の多くは、クラウドサービスを駆使したものであるため、「とてもウチの会社では使えない」と思われるかもしれませんし、「そのツールよりこっちのツールの方が絶対便利だ!」と思うこともあるかもしれません。私も読んでいて、「残念だけど私の勤めている会社のポリシーを考えると、とても取り入れられないツールばかりだな」と思う部分が数多くありました。著者自身、

    この手法が最善だとは思いませんし、すべての人に適用できるものであるとも思っていません。使いたいと思っても導入できない職場環境で働いていらっしゃる方も多いと思います。

    と認めておられます。

    本書は、全部を真似することを目指して読む類の本ではありません。何か一部だけでも取り入れられる点は無いかなぁと、そんなスタンスで読むのが良い本だと思います。(ちなみに私は、いくつか早速取り入れたいと思って、今日から実践し始めたことがありました!)

    他人と協力せずには仕事を成し遂げることはできません。でもあなたがもし、他人が介在するからこそ発生する問題に頭を悩ませているのであれば、きっと参考になることが見つかる一冊だと思います。

    蛇足:第五章-2 (3)に書かれている工夫は本当に素晴らしい工夫です。三年前?くらいに教えて頂いてから、何度この工夫に助けられたことか!炎上してしまった時の工夫…なかなか他の本でお目にかかることってないですよね!(笑)

    蛇足2:この電子書籍シリーズを作っている会社さんは、表紙とタイトル付けはもうちょっと考えた方が良いと思うんですよね…モッタイナイよ…ボソボソ。

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